ブラック/クロスロード

魔王「今日も平和だ飯がうまい」の小説版。グロ注意。

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ぽぷみ様より頂きもの短編

ぽぷみ様より飯うま面子の短編を頂きました。
原案既読orネタバレ上等な方のみどうぞ。
 今日の集会のために部屋には多くの者たちが集まっており、そのため雑多な空気が蔓延していた。
 奪われたものを取り返すために人間たちの地へ侵攻を開始しその成果は著しい。
 なればこそ浮き足立つことも致し方ないことであった。
 そのような間延びした空気を引き締める言葉がこの部屋の中心となる者から発せられた。

「まずは感謝を。みなよくやってくれた。」

 その声に集まった者たちは歓声を上げる。自分たちが行ったことを改めて実感させられたからだ。

「しかし未だ道半ばである。これからも皆の力を貸してもらいたい。我らの悲願のために!」

 力強いその言葉は部屋中に響き消えていく。
 静まりかえる部屋の中でまだ達成していない我らが王への悲願を確認し誰もが口を開こうとしない。
 それでももうすぐそこまで来ている。これまでのことを考えれば達成されるまでの時間はあっという間だろう。
 なによりも順調に進んでいるのだから。この部屋の誰もが、中心にいるものも含め失敗するとは考えてえいなかった。ただ、確認のための今日である。目を合わせ、うなずきあい、気を引き締めあう。
 さあそれではこれからの行軍も頑張ろう。それで終わるはずであった。

「我らが主に問いただしたいことがございます」

 部屋の隅に控えていたものが前に進み出てそう言った。
 それはこの部屋の中心たる者の腹心であり、絶対の忠臣であると思われている者の声であった。
 なぜその者がという疑問と、何を聞くつもりなのかという疑問で騒がしくなる。ただしその中についに言うのかという思いを持つ者たちも存在していた。

「静まれ!答えてはやる。しかしお前が私に何を問おうというのだ?」

 発言するはずがないと思っていた者からの問にいくらかいぶかしげに聞き返す。
 しかしそんなものに一切ひるむことなく告げる言葉は静寂に包まれた室内全体に行き届いた。

「おそれ多くも我らが主よ、あなたは、あなたのお父上を愛していらっしゃいますか?」

 その発言に三度ざわめきだす室内。

「静まれと言っている!何が聞きたいのだ?もちろんだとも、私は父を愛している。そのことはお前もよくわかっているはずだぞ。それでお前の聞きたいことは終わりか?」

 ほんの少し高ぶった気持ちを静めるためにゆっくりとした口調で二言目を話し終える。
 その顔には不満がありありと浮かんでいた。
 それでもそれを気にした素振りを全く見せずに続けていく。

「お父上にその身をささげよと言われたらどうなさいますか?」
「喜んでこの身をささげよう。父のためなら私は自分の身体などどうでもよい!」

 間髪入れずに返答する。それでも止まらない。

「なれば、この人のことが好きになってしまったんだと、恋人の女性を紹介されたらどうなさるのです?」
「その女性を殺して私も死ぬ!」

 次の問いに対する返答の早さに当人たち以外は若干引く。しかしそれでも止まらない。

「そろそろ孫の顔が見たいとおっしゃられたら?」
「む……」

 返答がつまる。それを見て外野の者たちの中に涙を浮かべるものがいた。ここに集まった多くの者たちは幼き頃からその成長を見守ってきたのである。それが花嫁衣装を着て嫁いでいく姿を想像してしまったのだ。涙が出ないなどということがあるだろうか。いやあるまい。
 つまりバカなのである。

「……そうだな。男に種を仕込んでもらい子をなそう。それがわかり次第その男を殺すだろうな」

 集まっているほとんどの者がこれからは一人でも多くできるだけ人間を殺そうと心に誓っていた。
 もう一度言うがバカなのである。
 そのような空気が充満する中でも止まらない。

「実は寝取られ趣味で、大切なお前を誰かに取られたい。と言われたら?」
「なに!」

 今までより大きな声が響く。さすがに言い過ぎだろう、誰もがそう考えていた。

「ち、父が私を大切で、いいい、愛しいというのなら結婚生活を演じるくらいなにも問題ないわ!!むぐふふ」

 これはあかんやつや!そう思う気持ちがないわけではない。それでもその親子の関係を思えば涙せずにはいられない。悲しき親子であったことを皆知っているのだ。
 泣き声がうっすらと聞こえる中でも止まらない。

 「それではお聞きします。やっぱ今は寝取りだよ。普段は旦那の帰りを待つ貞淑さ。しかし身体は……てやつがねー。と問わ」
「それも喜んで結婚生活の演技をしようではないか!迫られても、イヤとか、旦那がとか何でもやってやろうじゃないか!!」

 相手が話し終える前に返答し、語るその内容はアレである。それでも周囲の反応といえばそこまで愛しているのかと肯定的に受け止められていた。なかには応援している者もいる。
 大バカどもなのである。

「まだ続けるひつようはあるか?」

 周囲の盛り上がりに自分が興奮していたことを悟り、幾分冷静さを取り戻して声をかける。無自覚ではあったが少し疲れていたのかもしれない。
 そして今まで答えていた者も、部屋に集まった者たちも、今までの問答の意味を理解したと思った。悲しきことではあるが未だ全てを掌握しきっていない我らが主。その心を確認することによって、疑念を持つ者に対して我らが主の思いをつまびらかにすることでより団結してこれから進んでいこうということだろう。
 だから忠臣であるはずの者がちょっとアレではあるが質問を続けていたのだ。その心意気に部屋中の視線が集中する。
 けれどそんなことなど我関せずというように先ほどまでと全く変わらずに話し続けていった。

「それでは、お父上に恋び……」
「それは先ほど答えたであろう!」

 間違いようのない怒りのこもった声になんやかんやと騒ぎ出していた者たちも一瞬にして黙り込んでしまった。
 やりたいことはもう済んだだろう。やり過ぎは助長になってだらけるだけだ。そんな思いが蔓延していく。
 それでも問いただす声を止めようとはしない。

「まだ途中です。最後までお聞きください我らが主よ。もしお父上に恋人ができたと男性を紹介してきたらどうなさいますか?」

 誰もがその発言に唖然とした。自分たちが理解したと思っていたことに疑念が生じてくる。嫌な予感を感じている者もい。これ以上質問することになんの意味があるのだろう。そういった苛立ちがわいてきていた。質問者と一部を除いて。

「はぁ?私をバカにしているのか?どうするも何も、男だろうと女だろうと答えは先ほどと変わりはしない!いや私という者がいながら男に走るのだ、その男にはこの世に生まれたことを公開するほどの地獄を味あわせてやるわ!!」

 やはり頭に来たのだ。多量の怒りをのせた言葉はそこにいた者たちにそう思わせるほどに熾烈であった。
 その中であっても止まる気配は微塵もない。

「そのお父上の相手がそこにいるジンであったらどうでしょうか?」
「へ?オレ?」

 いきなり名を呼ばれたジンは全く話についていけず、ただ困惑するだけである。その場にいた者達も何を言っているのか戸惑うばかりでにわかに騒がしくなってくる。
 一方ついに本題へきたと、あらかじめこのことを知っている者達は表面に何も見せないようにしながらも固唾をのんで見守っている。

「何を言っているのだヴァネッサよ。父とジンがそんな関係になるわけがないだろう」

 呆れと困惑をたずさえ、喧騒を抑えることも忘れて聞き返す。
 それでも今までと変わることなくヴァネッサは続けていく。

「仮の話です。先ほどまでも全て仮の話。そのようなたとえ話の中ではありますが我らが主、ジンとお父上の昔の姿を思い出してみて下さい」
 「昔のって……」

 机の上に収まりきらないほどの多量の書類を前にして呆れたような顔をしてのろのろと手を動かしている者に向かって怒声が飛んでいる。

「おい!さっさと仕事しろよ」
「さぼるなって言ってんだろ」
「早くやれよ」
「まだ終わってねーのかよ」

 時間をおいて様子を見に来ては怒鳴っていって去っていく。
 そんなことが毎日飽きもせずに繰り返されていた。
 
「んん……?あれ二人のことを思い出しているはずなのにジンの言葉ばかり出てくる……」
「それで、ちゃんと思い出していただけましたか?」

 色あせることなく心に刻まれた記憶の愛おしさと、記憶となってしまっていることの悲しみと、思い出した記憶が微妙であったこと。それらをないまぜにした複雑な表情を浮かべている。
 それでも主と呼ぶ相手の状態を見て動揺することはない。

 「あ、ああ。しっかりと思い出したが特に変なところはなかったが?」
 「それは我らが主が当時はまだ幼かったからです。いいですか……」

「おい!さっさと仕事しろよ」
(オマエと早く二人になりたい)
「さぼるなって言ってんだろ」
(なあ、オレとはいやなのか?)
「早くやれよ」
(オレはもうこの衝動を抑えられないんだ)
「まだ終わってねーのかよ」
 (じらされた分は倍にして返してやるからな)

「どうでしょうか我らが主」
「おおお、なんということだ……!」

 今まで全く変わってこなかったヴァネッサの表情に、どこか誇らしげな色が見える。
 それに対して今まで考えすらしなかったことを突き付けられそのの顔は驚愕で染まり動揺した様子であった。

「おいおい!ちょっと待て!!なんでだよ!!!オレは……」

 自分を置いて進む二人のやり取りにジンが割り込もうとするが、隠れていたメイドによって途中で取り押さえられてしまう。

「クッ、離せ!!ジャマだって言ってんだよ!!なんでオレがオマエらごときに……」

 しかも普段のジンの力なら簡単に振りほどくことができるはずなのに、ジンはそこから進むことはできなかった。これはそういう物語だからしょうがないのである。
 そしてそんなジンたちを置いて一人のメイドが進み出てくる。決死の覚悟をその目に宿し跪いて声を上げる。

「おそれ多くも我らが主!!お父上が仕事を終わらせ、幼き我らが主を寝かしつけ、疲れた身体を癒すために部屋にお戻りになられたときに……」
「……」
「オイッ!離せって!コノヤロー!!」

 メイドの発する大きな声とジンの叫び声が混ざる部屋の中にあってこの部屋の中心たる者の唾を飲む音がここにいる全員にはっきりと届いていた

「その部屋にフリフリのネグリジェを着たジン様がいらっしゃったらどうでしょうか!!!!」

 それはそのメイドの心の底からの叫びだった。床に押さえつけられ殺すとか、ふざけんなとか、覚えていろなどの罵詈雑言がかき消されるほどの魂の発露であった。

「おおお……!」
「我らが主もそこ寝ているジンがお菓子作りを趣味にしていることはご存知ですね。なれば尚のことお父上の部屋で恥ずかしそうに待つジンの姿を想像できなくはないでしょう。あと涎垂れてますよ」
「……っ!? うむ、そうか。とりあえずメイドよ、お前は今は下がってくれ」

 先ほど魂の叫びを見せたメイドは頭を垂れてその場を去っていく。なんとか無理やりに表情を引き締めヴァネッサに注意された涎を拭きつつ、その姿を目に留めながらヴァネッサの次の言葉を待っていた。

「それでは我が主。もし仮にあなたのお父上が男性を恋人であると紹介してきた場合はどうなさるのですか!」

 ヴァネッサの力強い言葉が投げかけられた。

「私にはそれに答える言葉を持ち合わせておらん!」

 今日のすべてが総括されたその言葉に一部の者達から落胆の声が上がる。それはおもにメイドたちであったが、しかしなぜかヴァネッサはどこか満足げにうなずいていた。

「今日の集会はこれまでとする!みな明日からも気を引き締めていこう!」

 この発言によって混沌とした時間は終わりを迎えた。部屋にいた者達も各々自身の持ち場に帰っていく。その中には先ほどまで暴れていたジンの姿もあったが、特に不満を抱えているようには見えない。それはジンの最後がどうしても思いつかなかったのでメイドパワーによって普段のジンに戻されてしまったという設定のためである。
 部屋を退出していく者たちの喧騒にかき消されるような小さな声が呟かれたが、ほとんどの者が気付かない声であった。ただし届けたい者達にはしっかりと聞こえていた。その声にみなやり遂げた達成感がこみあげてくる。

「後で私の部屋に来い」

 会議が終わり次の侵攻の作戦を練るためなのかある部屋の明かりは明け方になっても消えることはなかったという……。
 そしてそれが功を奏したのか侵攻速度はこれを境に急速に早まっていった。一日でも早くを悲願達成するためなのだと皆はそのように理解した。一部の者達を除いては……。

「うへへ……」
「涎、気を付けてください」





(中の人より)
『わあい短編頂いちゃったよどれどれどんな……下ネタかよ!?』という魂の叫びでした。
下ネタに次いで801ネタとかすげえなカオスだな……と一読者の気分で楽しく読ませて頂きました。
こいつらと下ネタの親和性に悩んでいましたが、案外いけることが分かってしまいました。方向性が狂ったら責任をどうかお取り下さいませ。
それではありがとうございました!ジン誘い受けってーより襲い受けでいいんじゃないのかなもう!と投げやりに思う中の人でした!

コメント

鮮魚さん
もうお前書けよ!!

マスタートンベリさん
なにがだ((((;´・ω・`)))

Bさん
YOU得……?

  • 2013/06/01(土) 22:43:13 |
  • URL |
  • おつかい #-
  • [ 編集 ]

まったく腐女子枠とか誰とk…あっ(察し)

  • 2013/04/17(水) 16:40:14 |
  • URL |
  • 名無しB #-
  • [ 編集 ]

ジンのフリフリ姿・・・やばいですなぁ(汗)

  • 2013/04/16(火) 04:09:04 |
  • URL |
  • マスタートンベリ #-
  • [ 編集 ]

フリフリ着たジン想像したら可愛すぎワロタww
面白かったです!なんかありだなって思わせる説得力があった気がするのは私が腐ってるから?

とりあえずジンは誘っといて焦らして焦らして攻めが懇願し始めてようやく身体を許すドS受けとか似合うと思います!

  • 2013/04/14(日) 17:33:07 |
  • URL |
  • 鮮魚 #-
  • [ 編集 ]

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